中国最新ニュースから未来を読む by Dan:4月30日

【中国EVメーカーNIO:第1四半期売上の前年同期比481.8%増】NIOの2021年第1四半期の売上高は1276.8億円、前年同期比481.8%増、前期比20.2%増、車両販売の粗利率は21.2%、現金は7608億円、営業損失は47.36億円、前期比68.2%減となった。2021年第2四半期の出荷台数見通しは、前年同期比5-10%増の21,000-22,000台。

参考コメント:以前イーロン・マスクが将来テスラの地位を脅かすライバルがいるとすれば、おそらく中国メーカーだと言及していたが、中国EVの中では、一番有望なのはNIO。以前は一台売れば、一台分の損失が出るほど、コストは高かったが、最近では販売数量が増えたことで、コスタダウンにつながった部分が大きい。

筆者の知人でも、テスラとNIOの乗り比べをした後に、NIOを選んだものが3人いる。中にはテスラModel Sを半年運転した後に、NIOに変えたという。理由はNIO車の方が安定していて、サービスも圧倒的に良いとのこと。


【中国交通運輸省:独占禁止調査の強化】中国交通運輸省は、トラック運転手の正当な権利と利益を守るため、道路貨物輸送の分野における行政執行の検討と展開を非常に重視しているとのこと。 運輸省は、道路貨物プラットフォーム業界の監督を強化し、サービス料や会費などの基準を合理的にするよう働きかけるとともに、関連部門と協力して独占禁止調査を強化し、プラットフォームが独占的な立場を利用してトラックドライバーの権益を害することを避けるという。

参考コメント:プラットフォームの「一人勝ち」から生まれた独占によって、中小企業や個人事業主が「被害」を受ける事が増えている。業界では「殺熟」と呼ばれる手法は、中国のプラットフォーマが、ユーザー獲得するために、わんさか補助やクーポンをばら撒き、独占に近づくと、ユーザーからどんどん手数料やサービス料、広告料や罰金で収入を得る。つまり「肥やしてから殺す」というやり方である。中国政府は「殺熟」を緩和や阻止するための「意見」を既に各プラットフォーマに通告。


【WeChat Payが「全国小商店花火計画2.0」を発表】今後3年間で1600億円を追加投資し、福祉補助金、マーケティング能力、経営保証、オンラインとオフラインの統合などの面で、引き続き個人事業主に利益をもたらす計画。

参考コメント:中国の個人事業主は8000万あり、DX化が困難となっていたが、WeChatが支払方法、店舗宣伝のグッズ、会員管理、売上管理などの機能や需要をこの計画を通じて、1年前から無料で提供していた。今回は第二弾で、より多くのメリットを与えられるようにするとのこと。

ここもテンセントがエコシステム構築に対する意欲が満ち溢れており、アリペイに対抗するための計画とも言えよう。今まで、店舗はWeChat Payとアリペイ両方対応することが多かったが、もしテンセントが提供しているこれらのツールは、店舗にとって便利かつ売上に繋がるのなら、なるべくWeChat Payを顧客に勧めるようになるでしょう。


【百度が5月にロボタクシー運営開始】 百度の無人タクシーサービスであるアポロが5月2日に北京首鋼パークで運営開始すると発表。 緊急時には5Gクラウドでドライバーを務め、世界初の完全無人運転のシェアカーという。このサービスは、2022年に北京で開催される冬季オリンピックの来場者にも利用頂けるように目指している。アプリ「Apollo Go」で車の予約をすることで、無人タクシーを体験することができる。 百度によると、乗客は車に乗る前に、QRコードをスキャンして本人確認と健康コードの登録を行う必要があるという。

参考コメント:「世界初」の定義は不明だが、深センにあるAutoXが既にリリースしていることから、世界初ではないかと。以前NewsPicksの記事に「Apollo Goは複数の都市でロボタクシーとロボバスを運用するモビリティサービスであり、昨年12月の段階で、すでに乗客は21万人を超えている」が書かれていたもの、言葉遊びで読者が「勘違い」するような記述。

実際、無人タクシーに21万人乗客というものの、係員が念のために、運転席にいるのがほとんど。完全無人タクシーのテストを始めたのは最近で、4月19日時点では、乗る場所と行き先は15箇所に限られていた。つまり、決まったルートでのテストである。それに比べ、AutoXはその制限がないので、百度のこの「世界初」の信憑性について、当社がはっきり説明する必要があるかと。


【美団と饿了么が配送員に対する罰金を取り消す】北京市人事局労務部の副部長である王氏が、一日フード配送員を体験し、12時間を配達しても41元しか稼げず、「稼ぎが悪い」と嘆いていた。最近、この問題は各界で大きな関心を呼んでいるが、美団と饿了么は正式に、配送員へのペナルティは段階を踏んで廃止していき、配送員の体験向上にも努めると発表。配送員アプリについても、関連する更新を行ったとのこと。

参考コメント:中国政府からの「意見」を敏感に受け取り、即座に対処できる企業のみが生き残れる。美団の創業者は以前中国Twitterを立ち上げたが、Weiboに負けたのも、「赤線」を踏んでしまい、適切な対処が出来なかったのが原因。ByteDanceも当初BuzzFeedチックなサービス「今日頭条」しかなかった時に、中国政府の「意見」に沿う運営、「赤線」対処にかなり苦労したという。だからこそ、現在Douyinがコンテンツ審査に対して、各ショートビデオ・プラットフォーム中でも一番厳しい。三番手のREDも2019年7月に、75日間完全シャットダウンを経験している。


【Didi等のカーシェアリングが1タップオーダーに対応】Didi、首汽、曹操などの主要なプラットフォーム企業に対して、「1回のタップで車が呼べる」機能を次々と開設するように、指導してきたと中国交通運輸省が発表。より多くの高齢者がタクシーを呼べるようにするためのものであり、1月22日から3ヵ月以上が経過した現在、主要なプラットフォーム企業からの注文総数は300万件を超えたという。

参考コメント:高齢社会ではないものの、中国の人口からして、高齢者数は日本よりも多い。そのため、最新のアプリやテクノロジーに対応出来ていない人もいる。既にキャッシュレス社会になっているが、店舗は現金を断ってはならないという「意見」が告知されている。

蛇足になりますが、以前筆者が中国に入る際に、14日間指定ホテル(モーテル)隔離をしなければならなかった。乗客の中には、現金しかもっていない70歳近くのおじいさんもいたが、ホテルでは現金を受け付けないため、周りの台湾人と共にが手助けした経験があります。キャッシュレスが進んでいる程度は、この事例から少し垣間見えるかと思います。


作者紹介:Dan Chang、台湾生まれ、日本育ち、仕事経験はそれぞれ日本12年、台湾10年、北京6年。IT業界のマーケティングとアントレプレナーを経験、K2VC 、ZhenFund、ソフトバンクチャイナを含む、中国トップVCより資金調達したベンチャーの共同創業者やパートナーとして活躍。

中国最新ニュースから未来を読む:平日毎日更新。日本読者にまだ馴染みがない内容などを解説しながら、ニュースをお伝えする形でお届け。NewsPicksでもたまにコメントさせて頂いてます。

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